2月になりました!既に2025年も10%が終わったそうです。年々時間の経過が早くなることに戦々恐々としている筆者がビールの肴になるほど目に留まった記事を解説するコラムです。
今日目に留まった記事は💁
60代前半の6割「給与下がった」 自己肯定感低下へ 日本経済新聞
記事本編については有料記事になるので、日本経済新聞オンラインの会員になるか、楽天証券の口座を開設して日経テレコンで確認してください!
皆さんは、60代のキャリアについて考えたことはありますか?
私はフリーランスエージェントとして、日々さまざまな年代の方と接しています。特に「顧問」と呼ばれる立場のシニア層の方々と話す機会が多いのですが、その中には 「エネルギッシュに活動し続ける人」 もいれば、「売りにできる経験がない」と不安を抱える人 も少なくありません。
定年退職後や再雇用での待遇低下、配置転換によってモチベーションを失い、キャリアの方向性を見失う人は今後も一定数いるはずです。
では、60代のキャリアの実態はどうなっているのでしょうか? そして、50代のうちに何を準備すればいいのか? 30~40代のビジネスパーソンは今のうちにどんな視点を持つべきなのか? 企業の人事担当者はシニア人材をどう活かせばいいのか?
キャリア支援者として、そしていずれ当事者になるビジネスパーソンとして、この記事の内容を深掘りしてみました。
この記事では以下のデータを参照しています
✅パーソル総合研究所
「正社員として20年以上勤務した60代」の就労実態調査
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/60s-worker.html
✅株式会社リクルート
個人のキャリアに関する日米比較 ミドル世代の状況とキャリア自律の効果https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2024/0704_14530.html
✅株式会社ビズリーチ(ビズリーチWorkTech研究所)
ビズリーチ WorkTech研究所 年代別のキャリア観を調査
https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2024/1126.html
✅中小企業庁
2024年版 中小企業白書
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2024/chusho/b2_1_2.html
60代の仕事の実態とは?給与・役割・満足度の現状

60代の働き方はどうなっているのか?
「60代になっても、働くのが当たり前」――これは今の日本では決して珍しいことではありません。パーソル総合研究所の調査によると、60代前半の9割、60代後半でも3分の2の人が、正社員や契約社員、定年再雇用という形で仕事を続けている そうです。

パートやアルバイトなどの非正規雇用を選ぶ人は少数派であり、多くの60代はフルタイムで働き続けています。
とはいえ、「同じ会社で正社員を続けられるなら安心」とは言い切れません。20年以上働いてきた会社でそのまま勤務を続けている60代前半のうち、6割が『給与・賞与が下がった』と回答 しています。

また、給与が下がるだけでなく、人事評価制度の適用率も低く、60代前半では61%、60代後半では48%にとどまる とのこと。

「もう昇給も昇格もない」と分かると、モチベーションを保つのが難しくなってしまいますよね。
では、実際に給与が下がると、どのような変化が生まれるのでしょうか?
給与が下がるとどうなる?モチベーションと自己評価の変化
給与や賞与が下がった60代の人に話を聞くと、多くが「自分の価値が低くなったように感じる」と答えています。調査結果でも、給与ダウンを経験した人の約半数が「自分の価値が低下したように感じた」と回答 しており、これは給与が下がらなかった人と比べると34ポイント以上も高いそうです。

さらに、「会社員としてのキャリアが終わったように感じた」「会社への忠誠心が下がった」と感じる割合も、給与が下がらなかった人と比べて大幅に高くなっています。やはり、金銭的な報酬だけでなく、「自分は会社に必要とされているのか?」という実感が、働く上でのモチベーションに大きく影響するのでしょう。
しかし、一方で「給与が下がったが、やりたかった仕事ができている」「これまでのスキルを活かせている」ことに満足している人もいる という結果も出ています。お金だけでなく、仕事内容や役割に対する納得感があれば、60代でも充実したキャリアを築ける可能性があるということですね。
「60代は基幹戦力ではない」企業側の意識
もう一つ、60代の仕事環境を考える上で重要なのが、「企業が60代をどのように位置づけているのか?」という視点です。今回の調査では、企業側が60代の継続勤務者を基幹戦力人材とは考えていない傾向がある ことが指摘されています。
その理由の一つが、「役割の不明確さ」です。職場で「自分の役割を重要だと感じている」60代の割合は、正社員であっても6割未満 にとどまっています。

また、「職場から期待されている役割」として「担当者としてのパフォーマンス発揮」「専門性の発揮」を挙げる人は多いものの、いずれも5割前後と、そこまで高くはありません。
この背景には、企業側の人事制度や評価の問題もあります。60代前半の継続勤務者のうち、役職登用機会があるのはわずか4分の1。一方で、60代前半の95.7%がフルタイム勤務を続けているにもかかわらず、人事評価制度が適用されていないケースも多いようです。
つまり、60代の多くは「フルタイムでしっかり働いている」のに、「基幹戦力として扱われていない」と感じているのです。
60代の仕事満足度は高い?それとも低い?
では、そんな状況の中で60代は仕事に満足しているのでしょうか?
調査結果を見ると、意外なことに60代前半の就業者の約5割、60代後半では5割以上が現在の仕事に満足している という結果になっています。

この背景には、「働けていることそのもの」への満足感が大きいようです。
ただし、給与ダウンを経験した人の満足度の要因は、「やりたかった仕事ができている」「これまでのスキルを活かせている」ことにあるとされています。つまり、「お金のため」ではなく「納得のいく仕事ができているかどうか」が、60代のキャリアの満足度を左右する ということです。
60代のキャリアは、決して単純ではありません。働く環境は整っているものの、給与や役割の変化によってモチベーションを維持するのが難しい状況も見えてきました。では、これから60代を迎える50代の人は、どのように備えればよいのでしょうか?

次の章では、具体的な準備のポイントを考えていきます
【50代向け】60代の働き方を見据えて今からできる準備


50代のキャリア満足度の現状
50代になると、多くの人が「このまま60代を迎えても大丈夫だろうか?」と考え始めます。実際に、第一生命経済研究所の調査によると、50代の大企業勤務者のうち「現在のキャリアに満足している」と回答したのはわずか34.4% にとどまり、約半数が自分のキャリアに対して不満を感じていることが分かっています。


50代はキャリアの転換期とも言われ、役職定年や給与の減少、昇給・昇格の機会の減少といった変化が訪れる年代です。さらに、60代になると企業からの評価が曖昧になり、基幹戦力とはみなされにくくなる傾向があることも調査で明らかになっています。そうした現実を前に、50代のうちから具体的な準備を進めることが、60代のキャリアを充実させる鍵となります。
では、どのような準備が必要なのでしょうか?
これまでの経験・スキルの棚卸し
まず大切なのが、「自分の持っているスキルや経験を明確にすること」 です。長年の業務の中で当たり前のように培ってきたスキルも、言語化してみると意外と市場価値の高いものであることに気づくことがあります。「自分の強み」と「市場が求めているもの」を照らし合わせることで、これからのキャリアの方向性が見えてくるでしょう。
例えば、マネジメント経験を積んできた人は、シニアコンサルタントやアドバイザーとしての道も考えられます。専門職として活躍してきた人なら、その分野の講師や研修業務を担うこともできるでしょう。今の会社で続ける道だけでなく、転職やフリーランス、副業といった多様な選択肢を視野に入れることで、60代以降のキャリアの柔軟性が高まります。
学び直し(リスキリング)の重要性
50代になると、新しいことを学ぶことに対して「今さら…」と感じる人も少なくありません。しかし、今後のキャリアを考える上で、時代に合ったスキルの習得は避けて通れません。 特に、デジタルスキルの習得は多くの業界で求められており、50代からでもデジタルリテラシーを高めることで、60代の仕事の選択肢を広げることができます。
例えば、リモートワークやDX推進が進む中、業務のオンライン化が求められる場面も増えています。基本的なITスキル(エクセル、プレゼン資料の作成、データ分析)を身につけるだけでも、企業内での役割を維持しやすくなります。また、プログラミングやデータ活用、AI技術の基礎を学ぶことで、専門職としての価値を高めることも可能 です。
リクルートの調査では、将来のキャリアに対して取り組んでいることがないミドル世代の割合は日本では約5割に上る という結果も出ています。


つまり、ほとんどの人が何も準備しないまま60代を迎えてしまっているのが現実です。早めに動き出すことで、将来のキャリアの選択肢を増やせる可能性が高まります。
キャリアプランの策定と実行
次に、今後のキャリアプランを明確にすることが重要です。 「なんとなく働いているうちに定年が近づいてきた」という状況を避けるためにも、具体的な目標を持ち、どのような働き方をしたいのかを考えることが必要 です。
たとえば、60代以降も企業に雇われる働き方を続けたいのか、それとも独立や副業を視野に入れるのか。これによって、今から準備すべきことは大きく変わります。企業内での昇格や異動の機会を活かしてスキルの幅を広げるのか、社外でのネットワークを築きながら次の仕事の準備を進めるのか。
また、資産形成についても考える時期です。60代になると給与が下がる可能性が高いため、収入が減少しても困らないように、50代のうちから貯蓄や投資、年金の受給計画を立てることが求められます。
ネットワークの構築と活用
キャリアの幅を広げるためには、人脈の構築も重要なポイントです。これまでの職場の人間関係だけでなく、新たなつながりを作ることで、仕事の選択肢が増える可能性があります。
具体的には、異業種交流会やセミナーに参加し、新たなネットワークを築くことが有効です。また、同じ50代~60代のビジネスパーソンと情報交換をすることで、自分のキャリアについて新しい視点を得ることができます。
さらに、LinkedInやSNSを活用し、自分のスキルや経験をアピールすることも効果的です。実際に、転職市場においても「シニア層の経験値」を求める企業は多く、自分の市場価値を高めるために情報発信を行うことも一つの戦略 になります。
50代は、これまでのキャリアを振り返り、今後の働き方を考える大切な時期です。何も準備せずに60代を迎えてしまうと、企業の評価や給与の変化に振り回されてしまう可能性が高くなります。 しかし、今からキャリアプランを考え、スキルアップやネットワークづくりに取り組むことで、60代以降も自分らしく働き続けることができるでしょう。
【30~40代向け】今後のキャリアを左右する40代の準備


40代はキャリアの分岐点?専門性を磨くか、ポジションを狙うか
30代までは、仕事を覚え、経験を積みながらキャリアを築く時期。しかし、40代に入ると、今後のキャリアをどの方向へ進めるのか、具体的な選択を求められることが増えてきます。ビズリーチ WorkTech研究所の調査によれば、40代のビジネスパーソンの63.8%が「管理職として経験を積む」ことを重視し、51.0%が「専門性を高める」ことを意識している というデータが出ています。


このことからも、40代は「マネジメント層へ進むか、それとも専門家としての道を極めるか」という分岐点に立たされる時期であることが分かります。どちらを選択するにせよ、スキルや経験を棚卸し、自分の価値を再確認することが必要です。
特に注意したいのは、「なんとなく今の仕事を続けているうちに、選択肢が狭まってしまう」というケース。40代になってからキャリアの方向性を考え始めるのでは遅い というのが、キャリアの専門家の見解です。30代後半のうちに、自分がどちらの道を選ぶのかを見極め、必要なスキルを磨き始めることが理想的です。
40代で「キャリアの選択肢」が狭まる人、広がる人の違い
キャリアの選択肢が狭まる40代と、広がる40代。その違いは、30代までの準備にあります。特に影響を与えるのが、「自分の市場価値をどれだけ高めてきたか」という点です。
ビズリーチ WorkTech研究所の調査では、40代のビジネスパーソンの約7割が「今の会社で希望のキャリアを築けない」と感じている ことが分かっています。


つまり、多くの40代は「今のままで良いのか?」という不安を抱えながら働いているのです。
では、キャリアの選択肢を広げるためには何が必要なのでしょうか?
1つ目は、「専門性を伸ばす」こと。 マネジメント職に進まない場合、40代以降のキャリアの武器になるのは、その分野の専門性の高さです。30代後半から「自分はどの分野でプロフェッショナルになれるのか?」を意識し、学び続けることが重要です。
2つ目は、「社内だけでなく、社外にもキャリアの軸を持つ」こと。 「今の会社で役職につけるかどうか」だけをキャリアの基準にすると、万が一、会社の状況が変わったときに対応できません。転職市場や副業の世界でも通用するスキルを持つことで、キャリアの選択肢は大きく広がります。
40代での転職、年収を上げる人と下がる人の差
「40代での転職は難しい」と思われがちですが、実は年収を上げる転職ができる人と、逆に下がってしまう人の違いが明確にあります。
ビズリーチ WorkTech研究所の調査によれば、「40代の転職で年収が上がった」と答えた人の多くが「専門性が高い」か「マネジメント経験が豊富」な層 だったそうです。逆に、年収が下がってしまった人は「特にこれといった強みがないまま転職した」ケースが多いとされています。
40代で転職する場合、単に「今より良い条件の会社」を探すのではなく、「今の自分が市場でどう評価されるのか?」を理解することが大切 です。転職活動を始める前に、キャリアコーチングを受けたり、転職エージェントに相談したりすることで、リアルな市場価値を把握できます。
また、転職以外にも「社内異動」や「副業」を活用しながらキャリアの幅を広げる選択肢もあります。40代は「ひとつの道に固執しない」ことが成功のカギになります。
40代からの学び直し(リスキリング)は本当に必要?
最近、「リスキリング」 という言葉をよく耳にするようになりました。特にデジタル分野のスキルアップが注目されていますが、40代で本当に学び直しが必要なのか、疑問に思う人もいるでしょう。
結論から言うと、「リスキリングが必須の人」と「そうでない人」がいる」 のが現実です。
リスキリングが必要な人は、例えば「現在の業務が自動化・AI化の影響を受ける可能性がある」「今のスキルが市場価値を持たなくなってきている」といった場合。こうしたケースでは、新しいスキルを学ばなければ、40代以降のキャリアが先細ってしまう可能性が高い です。
逆に、すでに専門性が高く、市場価値が確立されている場合は、リスキリングよりも「より高度な専門スキルの習得」にフォーカスする方が合理的です。「リスキリング=とにかく新しいことを学ぶ」と捉えるのではなく、「今のスキルをどう強化するか?」を意識して取り組むのが40代のキャリア戦略としては最適です。
40代は、これまでの経験を活かしながら「自分の強みをどう伸ばすか?」を考えるべき時期です。マネジメント層を目指すのか、専門性を極めるのか、それとも転職・独立を視野に入れるのか。選択肢はさまざまですが、「なんとなく働く」ことが一番のリスクになります。
今の仕事を続けるにしても、転職を考えるにしても、「40代でキャリアを固めるのではなく、広げること」を意識することが、長く働き続けるためのポイントになるでしょう。
【企業・人事向け】シニア社員を活かすには?


シニア人材の活用状況と課題
日本の労働人口の減少が進む中、シニア人材の活用は避けられないテーマ になっています。中小企業庁の2024年版中小企業白書によると、多くの企業がシニア人材の活用に関心を持っているものの、実際に活用できている企業は限られている というデータが示されています。


特に、「内部のシニア人材は活用できているが、外部のシニア採用が進んでいない」という点が課題として挙げられています。これは、企業側がシニア人材の活用方法がわからない という理由が大きいようです。


また、「シニア人材の能力や経験をどこまで活かせるのか分からない」といった声も多く、受け入れのハードルが高くなっているのが現状です。
一方で、すでにシニア人材の活用を積極的に進めている企業では、業務効率化や若手育成の面で大きな成果を上げている ことも明らかになっています。では、企業はどのようにシニア人材を活かしていけばよいのでしょうか?
シニア人材の活用場面とその効果
シニア人材の持つ「長年の経験」「業界知識」「人脈」は、企業にとって大きな財産です。中小企業庁の調査では、シニア人材をうまく活用している企業の多くが、次のような場面でその力を発揮している ことがわかっています。
- 若手の育成・技術継承
シニア社員は、長年の経験を活かして若手の指導役として活躍できます。OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)の形で、新入社員や中堅社員に対し、実践的な指導を行うことができます。 - 業務効率化・品質向上
シニア社員は、業務プロセスの課題を発見し、効率化を推進する役割も果たせます。長年の経験から、「どこで無駄が発生しているのか」「どうすれば品質を向上できるのか」を的確に判断できるため、企業にとって貴重な存在になります。 - 顧客対応・営業支援
特にBtoBの業界では、シニア社員が持つ人脈がビジネス拡大につながることもあります。既存顧客との信頼関係を維持しながら、新規ビジネスの開拓に貢献するケースも少なくありません。
しかし、シニア社員がうまく活躍できる環境を整えなければ、これらのメリットは十分に発揮されません。企業は、どのようにしてシニア人材を活かすべきなのでしょうか?
シニア人材活用の成功事例とポイント
シニア人材を活かすために、成功している企業が実践している3つのポイントを紹介します。
- 役割を明確にする
シニア社員が活躍する企業では、最初に「シニア社員に何を期待するのか?」を明確にしています。例えば、「若手の育成」「品質管理」「顧客との関係構築」といった役割を設定し、それに応じた業務を担当してもらうことで、成果が出やすくなります。 - 柔軟な働き方を導入する
60代以降の社員は、フルタイム勤務よりも柔軟な働き方を望むことが多い傾向があります。週3~4日勤務や、短時間勤務などを取り入れることで、無理なく経験を活かせる環境を整えている企業も増えています。 - シニア社員と若手の交流を促進する
シニア社員の知識や経験を若手に伝えるためには、コミュニケーションの場を設けることが重要です。定期的な勉強会や1on1ミーティングを実施し、知見を共有する機会を増やすことで、組織全体のスキル向上につながります。
シニア人材活用の課題と解決策
シニア人材の活用には大きなメリットがある一方で、企業側が直面する課題も少なくありません。中小企業庁の調査では、「活用方法がわからない」「社内での役割を決めにくい」「報酬制度の調整が難しい」 といった課題が多く挙げられています。
これらの課題を解決するためには、以下のような対応が求められます。
- 役職定年後の処遇を柔軟にする
役職定年を迎えた後の社員を、単なる再雇用ではなく「シニア専門職」として活用する企業も増えています。給与の大幅な減額ではなく、役割に応じた適正な報酬設定を行うことで、モチベーションを維持しながら活躍してもらうことが可能です。 - 経験を活かせる「プロジェクト型」の仕事を設ける
シニア社員を通常の組織内業務に組み込むのではなく、特定のプロジェクトに参画させる形 で活用することで、効果的な成果を生み出すことができます。例えば、品質管理の見直し、顧客開拓の強化、新人研修の設計など、シニア社員が持つ知見を活かせる業務を任せる ことで、企業の成長につながります。
シニア人材の活用は、企業にとっても大きなチャンスです。これまで培ってきた経験を、若手の育成や業務効率化に活かすことで、組織の競争力を高めることができます。
今後の人材不足を考えれば、企業がシニア人材の活用を積極的に進めることは必須と言えるでしょう。適切な環境整備と柔軟な制度設計を行い、「60代でも活躍できる企業文化」を築くことが求められています。
まとめ:60代のキャリアをどう考えるか?


60代の就業率は高く、60代前半の96%、60代後半の89%が働き続けている ことがデータでも示されています。しかし、「給与が下がった」「役割が曖昧になった」「モチベーションが低下した」 など、60代のキャリアにはさまざまな課題が伴います。特に、60代前半の6割が「給与・賞与が減少した」と回答し、そのうち約半数が「自分の価値が低下したと感じた」 というデータもあり、処遇の変化が働く意欲に大きな影響を与えていることがわかります。
しかし、すべての60代がキャリアに不満を感じているわけではありません。給与が下がったとしても、「やりたかった仕事ができている」「スキルを活かせている」と満足している人もいます。つまり、「60代をどう迎えるか?」は、50代以前の準備次第 ということです。
50代では、スキルの棚卸しやキャリアの見直しを行い、「今後も市場で価値のあるスキルは何か?」を意識することが重要 です。特に、専門性を高めること、社内外のネットワークを築くこと、副業や転職の選択肢を広げることが、60代以降のキャリアの安定につながります。
一方、30~40代のビジネスパーソンは、「40代の選択が50代・60代のキャリアを決定づける」 という視点を持つことが大切です。特に、管理職を目指すのか、専門性を極めるのか、自分のキャリアの方向性を明確にし、それに必要なスキルを身につけることが求められます。ビズリーチの調査では、40代で転職に成功し年収を上げた人の多くが「専門性が高い」「マネジメント経験が豊富」だった というデータもあり、30代からのキャリア戦略が後のキャリアに大きく影響することがわかります。
企業側も、60代の人材を「単なる延長雇用」として扱うのではなく、どのような役割で貢献できるかを明確にし、柔軟な働き方を提供することが求められます。シニア人材が活躍できる企業は、「若手の育成役」「業務効率化の推進」「顧客との関係強化」 など、60代の強みを活かせる仕組みを持っています。給与の大幅カットや一律の再雇用制度ではなく、役割に応じた処遇を設計することで、モチベーションを維持しつつ戦力化することが可能になります。
60代のキャリアは、事前の準備と企業の受け入れ体制次第で、大きく変わります。 50代のうちにキャリアの選択肢を増やし、30~40代では市場価値を意識したスキルを磨くことが、長く活躍できるキャリア形成につながります。これからの時代、60代を迎えることは「引退」ではなく、「次のステージへの移行」だと考える視点が必要 です。
✔ 50代は、キャリアの選択肢を広げるための準備期間
✔ 30~40代は、自分の市場価値を意識しながらスキルを磨く時期
✔ 企業は、シニア社員の経験を活かせる環境を整備することが求められる
「60代になったら考えればいい」と思うのではなく、今から準備することが、未来の働き方を大きく左右する のです。長く働くことが前提の時代に、どのような60代を迎えたいか。今こそ、キャリアの未来を考える時期なのかもしれません。












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