
毎朝、目覚ましが鳴ると胃が重い



ノルマのプレッシャーで夜も眠れない



このままこの仕事を続けていいのか、不安で仕方がない



そんな悩みを抱えているあなたへ!
「営業がきつい」と感じるのは、決して甘えではありません。多くの場合、それはあなたの能力不足ではなく、環境とのミスマッチが原因です。
営業職と一口に言っても、実は顧客属性(BtoB/BtoC)、商材の種類(有形/無形)、収益モデル(フロー/ストック)、営業プロセス(分業/一気通貫)という4つの変数の組み合わせで、働き方のスタイルは大きく異なります。
ところが、多くの人はこうした構造を知らないまま、「営業=きつい仕事」「自分には向いていない」と諦めてしまいます。
❌ 誤解①「営業がきついのは自分の能力不足」
→ 実は環境とのミスマッチである可能性が高い
❌ 誤解②「営業職はどこでもきつい」
→ 実は営業のタイプによって負荷が全く異なる
❌ 誤解③「辞めたら逃げになる」
→ 戦略的なキャリア選択は「逃げ」ではない
- 「きつさ」の原因を4変数(顧客/商材/収益/プロセス)で診断できる
- 営業タイプ別の「負荷ポイント」と対処法が分かる
- 「辞めるべきか・続けるべきか」の判断基準を得られる
- 自分に合った営業スタイルを見つけられる
まずは、あなたの「きつさ」がどこから来ているのかを、構造的に診断していきましょう。
なお、営業職の全体像を理解したい方は、まず営業職大辞典で6つのタイプを把握しておくと、この記事の診断がより効果的です。
なぜ「営業がきつい」と感じるのか?


「営業がきつい」と感じる理由は、個人の能力不足ではなく、構造的なミスマッチにある場合が多いと言えます。
ここでは、営業職を構造的に理解するための4つの変数(顧客/商材/収益/プロセス)を用いて、現在の苦しみの原因を特定していきます。
以下の診断で、自分の「きつさ」がどの変数に起因しているかをチェックしてみてください。
変数①顧客(Who)のストレス — BtoB vs BtoC
営業の「きつさ」は、誰を相手にするかで大きく変わります。
BtoC(個人向け)の「きつさ」
BtoC営業では、以下のようなストレスが生じやすいと言えるでしょう。
- 顧客の都合に合わせるため、土日や夜間の対応が発生しやすい
- 感情的なクレームを受けやすい(不動産、保険など)
- 即決を迫るプレッシャーがある(不動産投資、高額商材など)
たとえば、不動産営業では日曜日に内見対応をしたものの、「やっぱり考えます」と断られることも珍しくありません。週末が休めず、家族との時間も取れない状況に陥りがちです。
BtoB(法人向け)の「きつさ」
一方、BtoB営業では以下のようなストレスが特徴的です。
- 決裁プロセスが複雑で、担当者と合意しても上層部で覆る徒労感
- 論理的な説明が求められ、準備に膨大な時間がかかる
- 複数の関係者との調整で板挟みになる
たとえば、担当者には「導入したい」と言われたのに、役員会議で却下されるケース。3ヶ月かけた提案が無駄になる徒労感は、BtoB営業特有のストレスと言えるでしょう。
✅診断チェックリスト
- 土日・夜間の対応が月に5回以上ある
- 顧客から感情的なクレームを受けることが多い
- 決裁プロセスが複雑で、提案から契約まで3ヶ月以上かかる
- 社内調整で板挟みになることが多い
変数②商材(What)のストレス — 有形 vs 無形
何を売るかによっても、営業の負荷は大きく変わります。
有形商材(メーカー・物流)の「きつさ」
有形商材を扱う営業では、以下のようなストレスが生じます。
- 「物流2024年問題」による納期遅延や配送コスト増の板挟み
- 物理的な納品対応や在庫管理のプレッシャー
- 製品の不具合やクレーム対応の精神的負担
たとえば、納期遅延で顧客から毎日催促の電話が来るのに、製造部門に確認しても「できるだけ急ぎます」としか言われず、具体的な納期が分からない状況。顧客と社内の間で板挟みになり、精神的に消耗してしまいます。
無形商材(人材・広告・IT)の「きつさ」
一方、無形商材の営業では、以下のような難しさがあります。
- 形がないため「正解」がなく、提案の質が個人のスキルに依存しすぎる
- 成果が見えにくく、顧客の期待値コントロールが難しい
- 商材の価値を言語化する難易度が高い
たとえば、人材紹介で、企業と求職者の双方から「イメージと違った」とクレームを受けるケース。形がないため、事前に完璧に合意を取るのが難しく、常に不確実性と向き合う必要があります。
✅診断チェックリスト
- 納期遅延やクレーム対応で板挟みになることが多い
- 在庫管理や配送手配など、営業以外の業務負担が大きい
- 商材の価値を言語化するのに毎回苦労する
- 顧客の期待値が高すぎて、成果が出ても満足されない
変数③収益(Revenue)のストレス — フロー型 vs ストック型
収益モデルの違いは、営業の「きつさ」に直結します。
フロー型(売り切り)の「きつさ」
フロー型の営業では、以下のようなプレッシャーがあります。
- 毎月ノルマがリセットされ、常に新規開拓を続けなければならない「終わりのないプレッシャー」
- インセンティブで年収が乱高下し、生活が不安定になる不安
- 1件の契約が取れないと収入が大きく減る恐怖
たとえば、先月は目標達成したが、今月はゼロからスタート。毎月がゼロリセットで、「いつまでこれが続くのか」と不安になる感覚は、フロー型営業特有のストレスです。
ストック型(SaaS等)の「きつさ」
一方、ストック型の営業では、以下のようなプレッシャーがあります。
- 契約後も解約(チャーン)を防ぐプレッシャーが続く
- 常に顧客の利用状況を監視され、気が休まらない
- 短期的な成果が見えにくく、評価されにくい
たとえば、契約は取れたが、3ヶ月後に解約されてしまったケース。「なぜ解約したのか」と責められ、契約後も気が抜けない状況が続きます。
✅診断チェックリスト
- 毎月ノルマがリセットされ、「終わりがない」と感じる
- インセンティブ依存で、収入が月によって大きく変動する
- 契約後も解約防止のプレッシャーがある
- 短期的な成果が見えにくく、モチベーションが保てない
変数④プロセス(Process)のストレス — 分業型 vs 一気通貫型
営業プロセスの違いも、「きつさ」を左右する重要な要素です。
The Model型(分業)の「きつさ」
分業型の営業では、以下のようなストレスが生じます。
- 自分の担当工程(例:アポ獲得)のKPIのみを追求させられ、全体像が見えず「歯車感」を感じる
- 部門間(インサイドセールスとフィールドセールス等)の連携不全による対立
- 「自分は営業の一部しか経験できていない」というスキル習得の不安
たとえば、インサイドセールスで毎日テレアポをしているが、その後の商談がどうなったか分からない。自分の仕事が成果に繋がっているのか実感できない状況です。
一気通貫型(従来型)の「きつさ」
一方、一気通貫型の営業では、以下のような負担があります。
- リスト作成から請求書発行まで全て一人でこなす必要があり、業務過多で長時間労働になりやすい
- 属人化しやすく、休暇が取りにくい
- 効率化の仕組みがなく、同じ作業を繰り返す徒労感
たとえば、新規開拓から納品、請求書発行、アフターフォローまで全部一人でやっているケース。土日も顧客対応で休めず、家族との時間が取れない状況に陥りがちです。
✅診断チェックリスト
- 自分の担当工程のKPIだけを追求させられ、全体像が見えない
- 部門間の連携不全で、他部署と対立することが多い
- 全ての業務を一人でこなす必要があり、長時間労働になっている
- 休暇が取りにくく、属人化している
【営業タイプ別】特有の「負荷ポイント」と対処法


ここまでで、あなたの「きつさ」がどの変数に起因しているかが見えてきたのではないでしょうか。
次に、営業職大辞典で紹介されている6つのタイプ分類に基づき、それぞれの営業スタイル特有の「きつさ」と、それを軽減するための現実的な対処法を見ていきましょう。
対処法を試しても改善しない場合の転職の方向性も明示します。
Type1(デジタル・サブスク型/IT・SaaS)の負荷ポイントと対処法
特有の「きつさ」
IT・SaaS営業では、以下のようなストレスが特徴的です。
- 「KPI管理とサイロ化」 — 行動量が全て数値で管理され、常に監視されている感覚になる
- 部門間の連携ミスで板挟みになる(インサイドセールスが取ったアポの質が悪いとフィールドセールスから責められる等)
毎日100件のテレアポをこなしているが、「なぜこんなに電話しているのか」が分からなくなってきた。数字に追われる毎日に疲れた、という状況です。
対処法
- データを味方に付け、ボトルネックを客観的に示す
「アポ獲得数は達成しているが、商談化率が低い理由はリードの質では?」と上司に提案する - 部門間の定例ミーティングを設定し、連携を強化する
転職の方向性
- 行動量より「質」を重視するエンタープライズ営業(大企業向け)などのソリューション営業へ
- 顧客とじっくり向き合うカスタマーサクセス(CS)へ
Type2(ヒューマンキャピタル型/人材)の負荷ポイントと対処法
特有の「きつさ」
人材営業では、以下のようなストレスが生じやすいと言えます。
- 「人という変数の板挟み」 — 企業と求職者の双方の都合でドタキャンや辞退が発生し、コントロール不能な事態に振り回される
- 内定辞退や早期退職で、自分の成果が無駄になる虚無感
内定まで3ヶ月かけてサポートした求職者が、最後の最後で「やっぱり今の会社に残ります」と辞退。努力が全て無駄になった、という徒労感は人材営業特有のものです。
対処法
- 「コントロールできない変数」と割り切るマインドセットを持つ
「人の人生は自分ではコントロールできない」と認識する - 求職者との関係構築を密にし、辞退リスクを減らす
転職の方向性
- 業績を追いかけるサイクルの長い「人事(採用担当)」へ(企業側の立場で採用に関わる)
- 製品力がモノを言うメーカー営業へ(人の変数が少ない)
Type3(サプライチェーン型/メーカー・商社)の負荷ポイントと対処法
特有の「きつさ」
メーカー・商社営業では、以下のようなストレスが特徴的です。
- 「物流・納期の調整地獄」 — 2024年問題による配送遅延やコスト増への対応、価格転嫁の交渉が精神的負担になる
- 顧客からの納期催促と、社内の製造・物流部門との板挟み
納期遅延で顧客から毎日催促の電話が来るが、製造部門は「できるだけ急ぎます」としか言わない。具体的な納期が分からず、顧客に説明できない状況です。
対処法
- 社内システムや物流部門との連携強化(定例ミーティングで進捗を共有)
- 顧客に事前に納期リスクを説明し、期待値を調整する
転職の方向性
- 物流制約のない無形商材(IT・広告)へ
- 自社でコントロール可能なD2C(Direct to Consumer)企業へ
Type4(アセット・ファイナンス型/金融・不動産)の負荷ポイントと対処法
特有の「きつさ」
金融・不動産営業では、以下のようなストレスが生じます。
- 「拒絶とプレッシャー」 — テレアポや飛び込みでの拒絶、厳しいノルマ、インセンティブ依存の不安定な生活
- 高額商材のため、契約が取れないと収入が大きく減る恐怖
飛び込み営業で毎日断られ続け、「迷惑だ」と怒鳴られることもある。メンタルが持たない、という状況です。
対処法
- インバウンド(反響)営業へのスタイル変更を上司に提案(Web広告でリードを獲得する等)
- ノルマの見直しを交渉する(現実的な目標設定を求める)
転職の方向性
- 固定給比率の高いルート営業へ(既存顧客中心)
- 顧客基盤のあるBtoB営業へ(新規開拓の負担が少ない)
Type5(リテール・フィールド型/店舗・ラウンダー)の負荷ポイントと対処法
特有の「きつさ」
店舗・ラウンダー営業では、以下のようなストレスがあります。
- 「肉体労働と人間関係」 — 商品の搬入・陳列による体力消耗。店舗担当者との人間関係の気遣い
- 移動時間が長く、効率が悪い
1日に10店舗を回り、商品を陳列するだけで体力が限界。30代後半になって、体力的にきつくなってきた、という状況です。
対処法
- 効率的な巡回ルートの確立(移動時間を最小化)
- 店舗担当者との関係構築を丁寧に行い、信頼を得る
転職の方向性
- 体力負担の少ない内勤営業(インサイドセールス)へ
- 営業事務や営業企画へ(現場経験を活かせる)
Type6(ハイレベル・コンサル型/DX・経営支援)の負荷ポイントと対処法
特有の「きつさ」
DX・経営支援営業では、以下のようなストレスが生じます。
- 「高い専門性と激務」 — 顧客の経営課題に踏み込むプレッシャー、長時間労働、常に勉強し続ける必要性
- 成果が出るまでに時間がかかり、短期的な評価が得られにくい
毎日終電まで働き、週末も勉強会や資料作成。成果が出るまで半年以上かかり、短期的な達成感が得られない状況です。
対処法
- チームでの知見共有(勉強会やナレッジベースの構築)
- 得意領域への特化(全てを網羅しようとせず、強みを活かす)
転職の方向性
- 事業会社の経営企画や事業開発へ(コンサル経験を活かす)
- ワークライフバランス重視の社内SEや情報システム部門へ
「辞めるべきか? 続けるべきか?」を判断する3つの基準


ここまでで、あなたの「きつさ」の原因と、タイプ別の対処法が見えてきたのではないでしょうか。
では、実際に「辞めるべきか? 続けるべきか?」をどう判断すればよいのでしょうか。
単なる「逃げ」ではなく、戦略的なキャリア選択をするための判断軸を見ていきましょう。
基準①スキルの「ポータビリティ」はあるか?
判断のポイント
今の環境で「他社でも通用するスキル(論理的思考、ヒアリング力、ITツール活用など)」が身についているなら、環境を変えても活躍できる可能性が高いと言えます。
逆に、今の会社でしか通じない社内調整力しか身についていないなら、まずは汎用スキルを磨くべきでしょう。
ポータブルスキルのチェックリスト
- 論理的な提案書を作成できる(他社でも評価される資料作成力)
- 顧客の潜在ニーズを引き出すヒアリング力がある
- データ分析ツール(Excel、Salesforce等)を使いこなせる
- 業界知識や専門資格(宅建、FPなど)を持っている
- プレゼンテーション力がある(経営層への説明経験)
判断基準
- 上記のうち3つ以上に当てはまる → 転職しても通用する可能性が高い
- 1〜2つ以下 → まずは現職でスキルを磨いてから転職を検討
たとえば、前職の不動産営業では、「この会社の物件だから売れた」だけで、自分の営業力ではなかった場合。転職したら通用しないかもしれません。まずはヒアリング力や提案力などのポータブルスキルを磨くことが先決です。
基準②変数は「自分」でコントロールできるか?
判断のポイント
「商材の質が悪くて売れない」「業界自体が斜陽」といった構造的な問題(Product/Market)は、個人の努力では解決しづらいと言えます。
変数が「環境」にある場合は、転職(環境を変えること)が合理的解決策となります。
コントロールできない変数の例
- 商材の質が悪い(製品力で他社に劣る)
- 業界自体が斜陽(市場が縮小している)
- 会社の方針が変わり、営業スタイルが合わなくなった
- 上司との相性が悪く、社内異動も難しい
コントロールできる変数の例
- 自分の営業スキル(ヒアリング力、提案力)
- 時間管理や業務効率化
- 人間関係の構築(顧客や社内)
判断基準
- 「きつさ」の原因がコントロールできない変数にある → 転職を検討
- 「きつさ」の原因がコントロールできる変数にある → まずは自分のスキルや働き方を改善
たとえば、「自社の商品は競合より価格が高く、機能も劣る。どれだけ頑張っても売れない」という場合。これは商材(Product)の問題なので、転職が合理的な選択と言えるでしょう。
基準③心身の健康は保たれているか?
判断のポイント
「眠れない」「出勤前に体調が悪くなる」といった症状は限界のサインです。
特に「精神的にきつい営業(Type4の飛び込み等)」で消耗している場合は、早急に環境を変える(配置転換や転職)必要があります。
限界のサインチェックリスト
- 夜、仕事のことを考えて眠れない日が週に3回以上ある
- 出勤前に体調が悪くなる(頭痛、腹痛、吐き気など)
- 休日も仕事のことが頭から離れず、リフレッシュできない
- 家族や友人から「最近元気がない」と心配される
- 「消えたい」「逃げたい」と考えることがある
判断基準
- 上記のうち3つ以上に当てはまる → 早急に環境を変える必要がある(転職・休職・配置転換)
- 1〜2つ以下 → 対処法を試しながら様子を見る
たとえば、毎朝出勤前に吐き気がして、会社に行くのが怖い。週末も仕事のことが頭から離れず、家族との時間も楽しめない場合。これは限界のサインです。早急に環境を変えるべきでしょう。



直感的に診断できる記事も作成しています。ぜひご覧ください。


営業職を「きつい」と感じた時の後悔しない転職先の選び方


3つの判断基準を踏まえて「辞める」と決断した場合、次の転職先選びで同じ失敗を繰り返さないことが重要です。
ここでは、4つの変数を使って、自分に合った営業スタイルを見つける方法と、転職活動で確認すべきポイントを見ていきましょう。
「きつい変数」を特定し、逆の環境を選ぶ
基本的な考え方
第1章で診断した「きつい変数」を避け、逆の条件を持つ営業タイプを選ぶことで、同じストレスを回避できる可能性が高まります。
4変数の組み合わせで、自分に合った営業スタイルを見つけていきましょう。
具体的な転職パターン例
✅パターン1:「BtoC×フロー型×一気通貫」がきつかった場合
→ 「BtoB×ストック型×分業型」を選ぶ
例:不動産営業(BtoC×フロー型×一気通貫) → SaaS営業(BtoB×ストック型×分業型)
- 土日・夜間対応がなくなる
- 毎月のノルマリセットがなくなる
- 業務が分業化され、専門性を高められる
✅パターン2:「有形商材×物流」がきつかった場合
→ 「無形商材×物流なし」を選ぶ
例:メーカー営業(有形商材×物流) → IT営業(無形商材×物流なし)
- 納期遅延の板挟みから解放される
- 物理的な在庫管理が不要になる
- 提案の幅が広がる
転職先選びのチェックリスト
- 顧客属性(BtoB/BtoC)を変える
- 商材タイプ(有形/無形)を変える
- 収益モデル(フロー/ストック)を変える
- プロセス(分業/一気通貫)を変える
このうち2つ以上の変数を変えることで、大きく環境を変えることができます。
面接で「営業スタイル」を具体的に確認する
求人票だけでは分からない「実態」を確認する
求人票には「働きやすい環境」「ワークライフバランス重視」といった言葉が並んでいますが、実際の営業スタイルは面接で直接確認する必要があります。
以下の質問を通じて、入社後のミスマッチを防ぎましょう。
面接で確認すべき質問リスト
- 「1日のスケジュール」を教えてください
(アポ何件、移動時間、事務作業の割合など) - 「新規開拓と既存深耕の比率」はどのくらいですか?
(新規7:既存3など、具体的な数字で確認) - 「ノルマの設定方法」と「達成率の平均」を教えてください
(現実的な目標設定がされているかを確認) - 「営業プロセス」は分業型ですか? 一気通貫型ですか?
(インサイドセールスとフィールドセールスの分担など) - 「未経験者の定着率」と「活躍している人の共通点」を教えてください
(育成体制が整っているかを確認)
注意点
これらの質問は、できるだけ一次面接官に対して行いましょう。転職活動では二次面接が最終面接になることも多く、面接官は拠点や事業全体の責任者クラスになります。1日のスケジュールや、目標設定方法などを質問するのは非常にナンセンスです。一次面接でその企業への志望度を見極める、という意識で面接に参加することをオススメします。
「未経験でも活躍している人」がいるかを確認する
実績で判断する
「充実した研修制度があります」という言葉よりも、「未経験でも活躍している社員がいるか」という実績のほうが重要です。
社員インタビューや転職口コミサイト(OpenWork、転職会議)を活用し、以下のポイントを確認しましょう。
確認ポイント
- 具体的な実績(「未経験から3年でトップセールスになった」など)が語られるか
- 育成制度ではなく、「実際に活躍している人」の事例があるか
- 活躍している人の共通点(どのようなスキルや姿勢が評価されているか)
面接での質問例
「御社で、未経験から入社して活躍している方はいますか? 具体的にどのような成果を出されていますか?」「その方が成果を残されている秘訣、他の中途入社者との違いはどのような点ですか?」
この質問に対して、具体的な社員名やエピソードが出てくる企業は、未経験でも活躍している方がいるとわかります。また、具体的な回答内容をもとに、自分とマッチしているかどうかも判断できるでしょう。
営業は「きつい」と感じた時、今の環境で営業職として負荷を減らす3つの方法


「転職はまだ早い」「もう少し今の環境で頑張ってみたい」と判断した場合は、前述の「タイプ別の対処法」を実践していきましょう。
ここでは、今の環境での負荷を減らすための3つの方法を紹介します。
方法①上司に「働き方の改善」を相談する
業務内容が要因で就業環境が悪化している場合は、社内での上申も一つの選択肢になります。しかし、「きついです」だけでは上司に伝わりません。現状の負荷を客観的なデータで示し、改善策を具体的に提案することで、前向きな変化を生み出せる可能性があります。
提案の具体例
「現在、リスト作成に1日2時間かかっています。マーケティング部門からリストを提供してもらえれば、その時間をテレアポに充てられ、アポ獲得数を月間20件から30件に増やせます」
相談のポイント
- 「自分が楽になる」ではなく、「会社にとってメリットがある」という視点も含めて相談
- 具体的な数字(時間、件数、金額)で効果を示す
- 改善策を複数用意し、上司に選んでもらう選択肢を提供
たとえば、業務効率化ツールの導入、部門間の連携強化、ノルマの見直しなど、具体的な改善策を提示することで、上司も動きやすくなります。
方法②業務を「優先順位」で整理する
営業職では、顧客対応、社内調整、事務作業など、多岐にわたる業務が発生します。しかし、全てを完璧にこなすのは不可能です。重要度の高い業務に集中し、重要度の低い業務は断る・後回しにする勇気を持ちましょう。
緊急度×重要度のマトリクスで整理
| 緊急度×重要度 | 対応方法 |
|---|---|
| 緊急×重要 | 最優先で対応(大口顧客のクレーム対応など) |
| 緊急×重要でない | 可能なら断る・他の人に依頼(社内会議の資料作成など) |
| 緊急でない×重要 | 計画的に対応(新規開拓の戦略立案など) |
| 緊急でない×重要でない | 後回し・断る(社内の雑務など) |
断り方のコツ
「申し訳ございませんが、現在〇〇の業務で手一杯です。△△日以降であれば対応可能です」
このように、代替案を提示することで、角を立てずに断ることができます。
方法③社内異動を相談する
営業職の中でも、部門や商材を変えることで負荷が減る可能性があります。営業職と一口に言っても、部門や商材によって働き方は大きく異なります。社内異動であれば、転職よりもリスクが低く、新しい環境にチャレンジできます。
異動のパターン例
- 新規開拓営業 → 既存顧客営業(ルート営業)への異動
- フィールドセールス → インサイドセールスへの異動
- BtoC営業 → BtoB営業への異動
相談の仕方
「現在の新規開拓営業で〇〇というスキルは身につきましたが、今後は既存顧客との長期的な関係構築に挑戦したいと考えています。既存顧客営業部門への異動は可能でしょうか?」
注意点
ネガティブな理由(「きついから」)ではなく、ポジティブな理由(「スキルを活かしたい」「キャリアの幅を広げたい」)で伝えることが重要です。状況や関係性次第ですが、上司や人事も、前向きな理由であれば応援してくれる可能性が高まります。



心身に支障が出ている場合は、その旨を伝え異動の可能性を相談しましょう。前向きなトーンで打診をした方が関係性は維持されやすいのですが、どうしても時間軸が先になりがちです。急を要する場合は、内容がネガティブな内容であっても相談するようにしましょう。
営業職が「きつい」は、あなたが悪いのではなく、場所が間違っているだけかも


ここまで、「営業がきつい」と感じる理由を4つの変数で診断し、タイプ別の対処法、そして「辞めるべきか・続けるべきか」の判断基準を見てきました。
「営業がきつい」と感じるのは、必ずしも甘えではありません。多くの場合、それは「環境とのミスマッチ」です。
この記事で紹介した4変数診断(顧客/商材/収益/プロセス)を使えば、あなたの「きつさ」の原因が特定できます。そして、その原因が「自分でコントロールできない環境要因」にあるなら、転職は「逃げ」ではなく、合理的な選択です。
一方で、「スキルを磨けば改善できる」「社内異動で解決できる」と判断したなら、今の環境で対処法を試してみる価値があります。
重要なのは、「辞めるか・続けるか」ではなく、「自分に合った環境を見つけること」です。
営業職には多様なスタイルがある
営業職には、「足で稼ぐ」スタイル以外にも多くの種類があります。
- BtoB法人営業
- SaaS営業
- ルート営業
- インサイドセールス
- カスタマーサクセス
これらのスタイルは、それぞれ求められるスキルや働き方が異なります。
あなたの強みを活かせる場所が必ずあります。
まずは営業職の全体像を把握し、自分の適性を再確認しましょう。
次のステップ:自分に合ったフィールドを見つける
ステップ1:営業職の全体像を理解する
今の営業スタイルが自分に合っていないと感じたら、他の営業タイプを知ることから始めましょう。営業には「足で稼ぐ」以外にも多くの種類があります。営業職を4変数で構造的に理解することで、あなたにマッチしたフィールドが見つかるかもしれません。
ステップ2:業界別の特徴を把握する
「きつい」は、あなたが悪いのではなく、場所が間違っているだけかもしれません。まずは営業職の全体像を把握し、自身の適性を再確認しましょう。業界別営業職の特徴解説をご覧いただき、自分に合う営業タイプを再診断することで、無理なく成果を出せる環境への道筋が見えてきます。
ステップ3:転職活動の準備を始める
転職を決意した方は、次の転職先で同じ失敗を繰り返さないための準備が必要です。面接で確認すべきポイントを押さえ、自分に合った環境を見極めましょう。
営業職は「きつい」まとめ


営業職は、確かにきつい仕事です。しかし、それは「営業職そのもの」がきついのではなく、「今の環境」があなたに合っていない可能性が高いのです。この記事で紹介した診断と対処法を活用し、あなたに合った働き方を見つけてください。
「きつい」と感じることは、決して恥ずかしいことではありません。それは、「もっと自分に合った環境があるはずだ」というサインです。その声に耳を傾け、次の一歩を踏み出しましょう!










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